家族ゲーム(1-14)/鈴城芹
The電撃4コマ
10年以上前に電撃4コマに連載されていた「家族ゲーム」を久しぶりに読みました。連載当時、「日がな半日ゲーム部暮らし」と並んで好きだった4コマで、鈴城芹先生らしく、当時のオタクが考える都合の良い展開が詰まったラブコメで、ゲーム雑誌に連載されていたものの、あまりゲーム自体に焦点は当たらない作品です。
(きららとか、そういった雑誌に連載されていてもおかしくないし、鈴城芹先生自体、そういう作家である)
毒にも薬にもならない都合の良い世界ですが、時には良いね
この作品、女性キャラクタは、都合の良いかわいさとあざとさしかなく、弱いオタクの対抗馬となるような強い男性は出てこないし、弱いオタクは自然体で生きているだけで許容されます。
ファンタジーが過ぎて、読む人によってはというか、特段こういったオタク趣味のないひとからは「気持ちが悪い」という感想をもらわれそうな気もする作品ですね。
まあ、そういう作品なのですが、連載当時の自分は鈴城芹先生の描くオタク的なかわいさと都合のよさしかない世界が好きでしたし、今の自分も、表立って好きだとはさすがに歳や立場もあるので言いづらいものの、自然体で生きていることが常に許容される、こういう毒にも薬にもならない世界は好きだな、と思う部分はあります。
当然、今読むとしんどい部分は多いですが、やっぱり好きな作品ですね。