アニメ「スキップとローファー」の全話見た感想です。やっぱり、学園祭終わるまででしたね。
作品の解像度が高いというか、原作ファンから見ても解釈一致の表現が多くて非常に良いアニメ化でした。
良かった点
みつみの陽のエネルギーが感じられたのがすごくよかった
アニメを通じて非常に良かったのは、原作以上にみつみの陽の気が表現されていたところで、アニメの表現力を感じましたね。声優付きのパワーですかね。
原作を読んでいるので、気持ちの切り替えポイントはあらかじめ知っているわけですが、いい意味での鈍感さの演技によって、凄く自然にメンタルの強さが表現されていました。
志摩くんも違和感なくときどき性格の悪いイケメンでよかった
志摩くんも良かったですね。
アニメで見るとなんかこう、性格悪い志摩くんの印象が強めに残って若干バランスが悪い感じもしなくもなかったですが、アニメのビジュアルも声もちゃんとイケメンで良かったですわ。
その他、周辺のキャラも原作から違和感なくアニメに動いていて、忠実なアニメ化…!!という印象でした。
残念だった点
演劇関連はアニメと相性悪かったね…
反面、演劇部及び学園祭の演劇のあたりはアニメとの相性が悪かったですね。
いや、私が演劇苦手、というのもあると思うのですが、漫画であれば上手さ下手さも含めて演劇を演劇として表現せずにストーリー上の記号として扱えるのですが、アニメになると動かさざるを得ず、どうしても間延びしちゃうんですよね。
その中で、素人を前提にした演劇を見せられるキツさはありました。
短時間なのでいいんですが、魅せ場に決してならないわりに尺を取られるので…漫画なら一瞬なんですけどね。
結果、学園祭で兼近先輩が大成功するのも、イマイチ説得力がないというか、漫画だと「ああ、上手だったんだな」で済むのですが、アニメで描写されてしまうと「何が上手だったんだ…?わからん…」となってしまいました。
一瞬の光を放つ兼近先輩の魅力が見えなかったのは残念
学園祭の演劇部のシーン以外にも、原作で少ないコマで人々を救っていく瞬発力No1の兼近先輩の魅力はアニメの間尺だと中々見えなかったのも少し残念でしたね。
どうしても噛み締める余韻がないので、決めゴマ1つで人の気持ちを救っていくタイプの兼近先輩の魅力はアニメでは十分に表現できていなかった印象です。
あとは、そもそも彼の出現経緯自体、そんなに自然にいるわけでもないので、アニメでちゃんと前後が時間をかけて表現されてしまうとすごく唐突感がありました。
志摩くんのバスケを応援する話とか、後輩女子の後ろをついてきながら話に聞き耳を立てる変な先輩みたいな感じでしたし…。
原作では数コマの会話なのですが、アニメにすると声付きで長いので、違和感ありますわ…。
個人的にスキップとローファーでもっとも好きなキャラクタである兼近先輩の魅力が見えなかったのは残念でした。
ほかにも、いくつかアニメにそのまま持ってくると違和感あるシーンはあったので、その辺はもう少しうまくできたら良かったのではないかなーという印象ありますね。
全体
全体としては忠実なアニメ化でとても良かった
とはいえ、最初から最後まで作画も崩れず、キャラの魅力はアニメによって基本的に増大され、非常に良いアニメ化だったのではないかなーとファンとしては思います。
アニメで漫画が結構注目されたような印象もありますし、先日は電車内に氏家くんがメインの広告が出てるのが見られたり、一層の評価の機運が高まっているのはすごく良いですね。2期があるなら見たいですわ。